2010年2月13日 投稿者: sonokinoko 「キノコなんだ」 「きみは、なにもかも、ごちゃごちゃにしてるよ・・・・・・」 王子さまは、こんどは、ほんとうに腹をたてていました。そして、目のさめるような金色の髪を、風にゆすっていいました。 「ぼくの知ってるある星に、赤星っていう先生がいてね、その先生、花のにおいなんか、吸ったこともないし、星をながめたこともない。だあれも愛したことがなくて、していることといったら、寄せ算ばかりだ。そして日がな一日、きみみたいに、いそがしい、いそがしい、と口ぐせにいいながら、いばりくさってるんだ。そりゃ、ひとじゃなくて、キノコなんだ」 「キノ・・・・・」 「キノコなんだ」 王子さまは、もうまっさおになっておこっていました。