キノコの病いハイリスク者

キノコの病いの記事に反響が大きく驚いております。たくさん患者さんがいらっしゃるのですね。。。

もう少し、キノコの病いについて考えてみました。発症した人をたどっていくと本人の病前の嗜好と密接な関わりがあることが見えてきました。

  1. くらげ、貝類、ひとで、うみうし、さんごなどの水中の無脊椎動物への嗜好。
  2. コケ植物、シダ植物などへの嗜好。
  3. 水玉(ドット)、虹(レインボー)、ひとつの色だけにこだわるといった模様や色彩へのこだわり。

なんとなく共通点があるようなないような。。。
発症原因、症状、有病率、治療などなどについても調査中です、情報をお持ちの方はよろしくお願いします。

きのこや出店のお知らせ

今年もおしせまってまいりました。今年最後の「きのこや by そのきのこ」出店のお知らせです。場所はいつもの通り、京都の上賀茂神社手づくり市、2008年12月28日(日曜日)9時から15時(おおよそ)、小雨決行です。

キノコの病い

先日の「キノコ狩ルチャー」で飯沢耕太郎さんは、ご自身がキノコに夢中になる様子を「病気」という言葉を用いて表現されていました。キノコの病いについて、僭越ながらそのきのこが説明させていただきます。

キノコの病い4段階

  1. 第1段階 潜伏期
  2. 第2段階 発病
  3. 第3段階 進行期
  4. 第4段階 末期

第1段階とは、なんとなくキノコグッズを手にしていたり、お鍋に入っているしめじやえのきを裏返して見てみたりと、まだ本人は「キノコが好き」ということには気づきません。病気で例えるなら潜伏期間といった具合です。初感染から発病までの期間は人によって様々ですが、人によっては数ヶ月で発症する人もいれば、十数年間も発症しない人もいます。この期間のあなたに自覚できる症状はありませんが、体の中では胞子が増殖し続けています。

第2段階とは、口に出して「キノコが好き」「キノコが美しい」といえるまでになり、自覚症状の出たあなた、そう、あなたのことです。おめでとうございます。立派なキノコ病です。この時期の特徴的な症状として、携帯電話にキノコ・ストラップをつける、車のルームミラーのところにキノコグッズをぶらさげるといったキノコグッズ症状があげられます。また一部の患者には「多幸感」といった精神症状が報告されています。「幸せ」という言葉の定義を根本からくつがえす圧倒的な幸福感を感じることができます。あなたの体の中で静かに増殖を続けていた胞子がキノコの花を咲かせ始めます。ちなみに、この病い、治療法は発見されていません。発症すると死んでも治りません。

第3段階とは、頭いえ体中が胞子でいっぱいになり、ふりはらおうとするかのようにとんでもないキノコパワーでもって加速し始める進行期です。この第3段階までくると、初対面の人のキノコ病親和性の有無を瞬時に判断できるようになる、キノコに言及されている小説をタイトルだけから発見することができる、など「キノコ勘」と呼ばれる特殊能力に目覚める患者が現れ始めます。そして、キノコに関するブログを始める、イベントを企画する、企画書を出版社に持ち込む、など、周囲への感染力が著しく増大します(病気の本人は「伝道」や「布教」という言葉を使いますが)。

そして第4段階、末期です。自分の職業が何なのかわからくなり、話題のほとんどがキノコになります。また、あらゆる物事をキノコにたとえて説明する、ありとあらゆる価値をキノコ性の有無で判断する、など思考が完全にキノコに支配されます。この段階までくると、通学中の小学生に石を投げつけられたり、親戚の法事に呼ばれなかったり、なぜか社会からの風当たりが強くなってきます。患者本人はそんなことおかまいなしで、キノコに選ばれし者として迫害を受ける宿命に喜びすら感じながら、キノコの森の奥深くへと歩を進めます。

そのきのこの予後に乞御期待!

“菌類のふしぎ”展

上野の国立科学博物館で開催されている”菌類のふしぎ”展いってきました。そのきのこは、またまた確信を強めました。「きのこが人々に求められていることを、きのこを時代が求めていることを」

入場者は一日約3000人という大盛況、人気アニメの「もやしもん」のキャラクター商品の中には売切の貼紙がされていましたよ。そして、この展覧会の展示内容と背景がさらに詳細に解説されている書籍「菌類のふしぎ―形とはたらきの驚異の多様性」がすばらしいんです。初めて菌類に興味を持った読者が、体系的な菌類の分類や、自然界での役割や人間との関わりが理解できるように配慮されていて、そのきのこにだって読みやすい本なんです。科学っていうと何だかとっつきにくくて小難しい展覧会を思い浮かべてしまいますが、キノコの世界はとっても美しくて、とにかくおすすめです。

この展覧会は2009年1月12日まで開催中です。まだの方はぜひ。

ニコニコきのこ

ニコニコ動画で素敵な映像を見つけましたよ。みんな「キモい」だとか何とか言って照れ隠しされてますが、知っていますよ、みんながキノコに夢中なのは。

そらいろ

Blue mushroom 2 (Entoloma hochstetteri)

アオは不思議色、青い鳥、青いバラ、そっと目を閉じてください、くっきりきのこのカタチが残ります。(そのきのこは夢の中で、このきのこと出逢うことができました。写真ってすばらしい!きのこって素晴らしい!)

飯沢耕太郎の「キノコ狩ルチャー」Vol.2

「飯沢耕太郎の『キノコ狩ルチャー』Vol.2」ですって!
なんと飯沢耕太郎さまご本人より案内メールをいただきました!このブログ、やっててよかった!そのきのこは行きます。完全に行きます。渋谷まで。

キノコの魅力に取り憑かれてしまった写真評論家の飯沢耕太郎氏が、あくまで映画・写真・アート・文学・音楽といった「文化史」の中で広範囲に菌糸を張り巡らせているキノコを発見/採取していくことで、キノコの不思議とその魅力に迫ります。今回は、12月15日に上梓される氏の新刊『きのこ文学大全』(平凡社新書)の内容にちなんで、飯沢氏によるトークショー“きのこ文学宣言”と、女優・伊勢佳世氏による“きのこ文学の朗読”の二部構成でお届け致します。 当日は泉鏡花『茸の舞姫』と宮澤賢治『朝に就いての童話的構図』を朗読していただく予定です。

    日時: 12/11(木)19:00開場/19:30開演
    出演: 飯沢耕太郎(写真評論家/『きのこ文学大全』『世界のキノコ切手』『歩くキノコ』著者)
    ゲスト: 伊勢佳世(女優)
    料金: ¥1,800(1ドリンク付)*メール予約できます
    場所: 渋谷UPLINK

★『きのこ文学大全』先行発売あり

詳細は、http://www.uplink.co.jp/factory/log/002844.php