キノコ最前線 センセイの鞄編

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TV演出家であり作家だった故久世光彦が、あまたの昭和歌謡や唱歌の中から選んだ人生最後の曲の数々は、国のこと、昭和のこと、明日のことを考えさせることでもあった。
 著書「マイ・ラスト・ソング」に残された昭和の名曲佳曲を、稀代の歌姫・浜田真理子がピアノで弾き語り、その曲に熱い想いを残したエッセイを、縁の深かった女優・小泉今日子の朗読で綴り、久世光彦の世界を象徴的に浮かび上がらせます。

小泉今日子さん見たさに、無理無理ご一緒させてもらいました。それはそれは魅力的な方でした、かわいらしさにも感動しましたが、このイベントは小泉さんと浜田さんが自らやりたいと企画されたようで、そちらにも感動しました。キョンキョンをどうしても見てみたかったってこういうことなんです。キョンキョンが以前向田邦子さんに向けた文章の中で、

『冬の運動会』の中で買ってきて欲しいものがあるか。「と、女の人が『西瓜色のマニキュア』って言うんですよ。そこですごく泣いた覚えがあるんです」

なぜかこの部分だけで、そのきのこはキョンキョン大好きになった訳なんです。わかっています、わかっていますって、そのきのこがなぜキョンキョン好きなのかってことより、きのこの話ですね、小泉さんと久世さんといえば『センセイの鞄』ですよね。キョンキョンはセンセイの鞄のツキコさん役で女優としてのステージをまた一段昇られました、いいえ!こうも言えるでしょう。キノコ作品に出演されたことがキョンキョンの女優としてのステージを上げてしまったとも。キョンキョンはね、きのこ好きだと思うんですよ、予想ですが・・・絶対に

そしてやっぱり、この久世さんの「金木犀の窓の下で」より

それはたとえば、暗い森の中の湿った樹の肌に朱色の茸が密かに生え、見る見る繁殖して行くのに似ている。森の外に一歩出れば稚くひねこびた茸が、木漏れ日の煌めきと暗緑色の羊歯の葉をそよがせる森の中では、艶やかな朱に妖しく輝くのである。

キョンキョンがね、こんな風に言われていたのが印象的でした、というよりキノコ的でした。

アイドルとかやっていた頃に、ふつうの女の子が持ってる影の部分があるということに目を向けさせてくれた方が久世さんでした。

キノコ最前線 吉祥寺ECCO!!編

今日の情報は若葉きのこ様よりお寄せ頂きました、ありがとうございます!
芸術のきのこ狩りですって!!!
吉祥寺のアーティストたちがオリジナルきのこをつくられて街で芸術きのこ狩りですって!
な〜んて素敵なんでしょう。
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人によってきのこもそれぞれですね〜。

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このベスコフの切手も!!!あぁかわい過ぎです!本当にありがとうございました!
ふくろうもキツツキもうさぎもいます。あっ!カエルも!

きのこの匂いについて

お寺って不思議な場所です、特にそんなことを感じる行事(報恩講)が11月に行われたのです。
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カビや茸の匂いーこれからまとめて菌臭と言おうーは、家への馴染みを作る大きな要素だけでなく、一般にかなりの鎮静効果を持つのではないか。すべてのカビ、茸の匂いではないが、奥床しいと感じる家や森には気持ちを落ち着ける菌臭がそこはかとなく漂っているのではないか。それが精神に鎮静的にはたらくとすればなぜだろう。
 菌臭は、死ー分解の匂いである。それが、一種独特の気持ちを落ち着かせる、ひんやりとした、なつかしい、少し胸のひろがるような感情を換気するのは、われわれの心の隅に、死と分解というものをやさしく受け入れる準備のようなものがあるからのように思う。自分の帰ってゆくかそかな世界を予感させる匂いである。

幼い頃からお寺って不思議だとは感じていましたが、ずっと言葉にできなかったおもいが、この中井久夫さんの文章だったのです、自分のために書かれているのかって思ってしまった程でした。だから『キノコの不思議』は大切な本なのです。