奇病日記

空を見上げると真っ黒な雲は早送りみたく流れていた。

違和感を覚えつつ思い切ってドアを開けるとそのきのこさんは、マスター寒かったでしょう?ごめんなさいと言った。私は断念してあっさり帰ってきたことをどう説明しようか考えていたところだったので内心その対応にほっとしていた。するとそのきのこさんは芝居ががった口調でこう言った。私がこの世界の隙間を探していること、’それ’を持って帰ってきたことを’それ’が気づいたらしい、とんでもないことをしてしまったんだと言い終わらないうちにカウンターに突っ伏してしまった。呆気にとられているとムクっと顔を上げ、私がコーヒーを入れてあげると言い、私の様子をいつも観察しているのか、それらしい淹れ方でコーヒーを注いだ、そのきのこさんの淹れたデタラメなコーヒーは意外にもおいしかった。
ふと私は’それ’をなぜか連想させる「隙間の時間」について話してみることにした。私が話終えるとそのきのこさんは「隙間の時間」と何度も繰り返した。しばらくして私も「隙間の時間」って呼んでいいと言った。

そのきのこさんは「隙間の時間」と嬉しそうに発音し、隙間の時間にだけこの世界は本当の本当の姿を見せてくれるのと言った。だから私たちは隙間の時間を探してしまうのと付け足した。

外は白い雪で覆われていた。雪の中を帰っていくそのきのこさんを見送り店を閉めた。小さな記憶は埋もれてしまうだけのことで、なくなってしまうわけではないのだと考えるようになっていた、全ての姿を見せてはくれないきのこに出逢ってからそんなことを考えるようにもなっていた。そのきのこさんの足跡にも雪は降り続きまわりと見分けがつかなくなっていた。

雪はいつもより明るくていつもより静かな夜をつれてきていた。

その日を境に、そのきのこさんが店を再び訪れるということはなかった。

キノコ最前線 SNOW WHITE

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むかし昔、冬のさなかのことでした。雪が、ふわりふわりと、空からまいおりてきました。そのとき、どこやらの国の王さまのおきさきが、黒檀の枠の窓ぎわに腰をおろして、針しごとをしていました。ところが、こうやって縫いものをしながら雪を見あげたとたんに、おきさきは、ちくりっと、針で指をつっ突いて、血が三滴、ぽたりぽたりとと雪のなかへ垂れました。すると、白い雪のなかにおちたその赤い色が、みたところ、いかにも美しかったので、おきさきは、「雪のように白く、血のように赤く、窓わくの木のように黒い子供があったら、さぞうれしいでしょうにねえ」と、ひとりでかんがえてみました。

ふふん これは白雪姫が生き返るシーンではありませんか・・・

生き返ることと左下のきのことはどうやら深い関係にありそうです・・・

キノコ最前線 ストリーク編

今日のキノコ最前線はストリークの登場です。むかって左側のユニホーム姿の山田さんがなんでもかんでも野球に例えてボケる、それをスーツ姿の吉本さんが丁寧に解説しながらツっこむというスタイルです。
野球という大いなるものとの出逢いによって今までとは全く違う視点を手に入れてしまう訳なんです。野球メガネをかけると、あら!不思議!この世界が野球を中心にして廻っていることが見えてきます。この野球メガネをどうやって手に入れるか?ってそれは簡単です、野球の素晴らしさにただただ跪き頭を垂れるだけです。

ここで注目して頂きたいのがキノコ病の私たちにも全く同じことが起こっているということなんです。キノコメガネをかけるとやっぱり不思議!この世界はきのこを中心に廻っているんです。そしてそしてこの魔法のメガネのにくい演出はこれだけではないんです、このメガネをかけると、この世界をより美しくより深く見えるようにもしてくれるんです。