ジョン・ケージとキノコ

…はい。デーヴィッド・テュードアによる、4分33秒でした。演奏家が何も音を出さないという独創的な(ふざけているだけにも見えなくない)この楽曲は前衛芸術に大きな影響を与えたそうですが、今日はこの4分33秒を「作曲」したジョン・ケージについてのお話です。もちろん、音楽家としての彼ではなく、キノコマニアとしてのジョン・ケージです。

john-cage-1956ジョン・ミルトン・ケージ(John Milton Cage、1912年9月5日 – 1992年8月12日)は、菌類、特にキノコにたいする非常に強い興味を生涯にわたって持ち続け、wikipediaでは、「作曲家に加えて、ケージは哲学者、作家、版画家、そして、アマチュア菌類学者でキノコの蒐集家でもあった」とまで紹介されています。以下、キノコ部分を抜粋します。

  • ケージは毒キノコを食べて死にそうになったことがあった。
  • 友人とともにニューヨーク菌類学会を設立した。
  • 彼のキノココレクションが今でもカリフォルニア大学サンタクルーズ校に所蔵されている。
  • テレビのクイズ番組に出演し、その回のグランプリは彼が得た。なお、その回のクイズの内容は「キノコ全般」であった。

なんですって。相当なキノコ狂ですね。そして、彼の死後、親友の振付師マース・カニングハムは、「ケージは森に還り、キノコに還ったのだ」と言ったとか。というわけで、そんなジョン・ケージと親友のマース・カニングハムのコラボレーション「Variations V(1956年)」で今日はお別れです。