そのきのこが生まれた森
私達が求めてやまないもの、それはまだ見ぬ世界。その世界は日常のふとした隙間から姿を現わします。手を伸ばそうとすると私達を拒絶するかのように扉を閉じて遠くへいってしまいます。きのこだけが知っています。きのこのむこうに拡がるその世界を。目を閉じてみつめてください。耳をふさいで歌をきいてください。風と光が集まるその場所でそのきのこは生まれました。