20120301kinoko 010

「ブドウ酒はいかが。」
と三月ウサギが元気づけるように声をかけました。
アリスはテーブルじゅうを見まわしましたが、あるのはお茶だけでした。
「ブドウ酒なんて見えないわ」
とアリスは言いました。
「ぜんぜんないさ。」
と三月ウサギは言いました。
「だったら、ないものをすすめるなんて、ずいぶん失礼じゃなくって」
と、アリスは腹を立てて言いました。
「呼ばれもしないのに、ここに来て座るなんて、ずいぶんな失礼じゃないかね」
と三月ウサギが言いました。