“谷川俊太郎”に関する記事

微細なエネルギー

2010/06/24

dawn.
今日の毎日新聞に載っていました。
 

詩人の社会的役割とは何かという和合亮一さんの問いかけに、谷川俊太郎さんがこう答えている。
「非常に微細なエネルギーが人にある程度影響を与えるということを信ずるということじゃないでしょうか」
「非常に微細」「ある程度」といったこの慎ましい限定は、単なる謙虚の表明ではない。微力なものの力、微小であるがゆえの力といったものがあって、たぶんそれこそが詩の栄光なのだ。
〈・・・詩や詩人がもしも世の中の役に立つとしたら、ベストセラー小説みたいな売れ方をするとかではなくて、知らない間にその人にちょこっとでも何らかの作用を与えるかもしれない言葉を紡いでゆく、その微細な力を信じる、信じさせるということじゃないでしょうか〉

このね微細な力というものをイメージするのにきのこの胞子ってピッタリでしょう?
そのきのこ信じてます、微細なものの力を、そして微細なものこそが一番かっこいいってことを!

笑い茸

2010/05/27

Pholiota adiposa

(友藤 二十四歳)
最近、大昔の人間はどんなことで笑っていたのか?
ということが気になっています。
谷川俊太郎さん、大昔の人間は
どんなことで笑い合っていたと思いますか?
(谷川さんの答)
赤ん坊が声をあげて笑ったら、
大昔の人間も笑ったと思います。
祭儀かなんかで、
アメノウズメミコトみたいな人が、
ワイセツな踊りを踊ったら
みんな笑ったと思います。
うっかり笑い茸を食べてしまって、
笑いが止まらなくなった人を見ても、
みんな笑ったのではないでしょうか。
(谷川俊太郎の質問箱より)

森へ

2010/04/01

Roridomyces roridus

読む人の眼は
うごめく文字の森に分け入って行く
読む人の耳は
ページに降るひそやかな雨音を聞く
読む人の口は
なかば開かれ言葉を失い
読む人の指は
気づかずに主人公の腕をつかんでいる
読む人の足は
帰ろうとして物語の迷路に迷い
読む人の心はいつしか見えない地平を越える

続・アリスのきのこ

2010/01/18

先日(1月10日)アリスのきのこというタイトルで詩を引用したのですが、ご質問を頂いたので紹介します。そのきのこの大好きな写真集、沢渡朔さん撮影の少女アリスより谷川俊太郎さんの詩を引用しました。不思議なことに、きのこを好きになってから谷川さんの詩が響くようになったというか、目にとまるようになったのです。ちなみにあおも谷川さんの詩なんです。きのこを好きになってから響くことが増えました。

あお

2010/01/16

IMG_2131

よるのやみにほろぶあおは
あさのひかりによみがえるあお
あおのかなたにすけているいろはなにか

うみのふかみににごってくあおは

そらのたかみにすみわたるあお
あおのふるさとはなにか
こくうをめざせばそらのあおはきえる

てのひらにすくえばうみのあおはすきとおる
あおをもとめるのはめではない

かなしみのいろ あこがれのいろ
あおはわたしたちのたましいのいろ
わたしたちのすむこのほしのいろ

※直美きのこさんがソライロキノコを見て、この詩を思い出したということで載せさせてもらいました。

アリスのきのこ

2010/01/10

Mushroom3

言葉の賭場の言葉の波止場
言葉の小函に言葉の小波渡
言葉の鏡の言葉の深み言葉とばかり言葉狩り
言葉の卒塔婆 琴ばかり

クィルプ クィルプ

2009/06/26

Blue Australian Fungi

Several Blue Mushrooms

クィルプ
クィルプ クィルプ クィルプ
クィルプ クィルプ クィルプ クィルプ クィルプ

(シオドアとものいうきのこより)

かすかな光へ

2009/01/03

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今日の朝日新聞にノーベル賞で話題のオワンクラゲの写真ときのことも関わりの深い谷川俊太郎さんの詩が掲載されていましたので紹介させて頂きます。

かすかな光へ

谷川俊太郎

あかんぼは歯のない口でなめる

やわらかい小さな手でさわる

なめることさわることのうちに

すでに学びがひそんでいて

あかんぼは嬉しそうに笑っている

言葉より先に 文字よりも前に

波立つ心にささやかな何故?が芽ばえる

何故どうしての木は枝葉を茂らせ

花を咲かせ四方八方根をはって

決して枯れずに実りを待つ

子どもは意味なく駆け出して

つまづきころび泣きわめく

にじむ血に誰のせいにもできぬ痛みに

すでに学びがかくれていて

子どもはけろりと泣きやんでいる

私たちは知りたがる動物だ

たとえ理由は何ひとつなくても

何の役にも立たなくても知りたがり

どこまでも闇を手探りし問いつづけ

かすかな光へと進む道の疲れを喜びに変える

老人は五感のもたらす喜怒哀楽に学んできた

際限のない言葉の列に学んできた

変幻する万象に学んできた

そしていま自分の無知に学んでいる

世界とおのが心の限りない広さ深さを

・写真は新聞に掲載されているものとは異なります。

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