キノコ最前線 田口ランディ編

昨日に引き続き、袰岩さんが繋いでくださった不思議な繋がりのおかげで田口ランディさん著『生きる意味を教えてください』の中で写真家の藤原新也さんとの対談でランディさんがマジックマッシュルーム体験をこんなふうに言われているのを発見したんです。

(田口)メキシコにマサテコ族という少数民族がいるんですけど、一昨年、その人たちが住んでいるウアウトラという山の中に行って、その地のシャーマンからマジックマッシュルームのセッションを受けたんです。そこのマジックマッシュルームは世界一とか言われていて、すごくクリアな状態で人間の感受性だけをばーっと鋭敏にさせる。そのとき、本当は出ちゃいけないと言われているんですけど、たまたまトイレに立つためにセッションルームの外に出た。そうしたら真夜中で、ものすごい星空が見えちゃったんですね。がッと星空につかまれてしまって、星空に呼ばれたんです。それで取り乱して泣いてしまったんです。でも次の瞬間、サーと世界が閉じていくのも見えたんです。これは世界に起こっていることじゃなくて、私の中に起こっていること。だけど、なにかが呼応して、私には空の次元が開くように見えたし、その閉じる瞬間も見た。でもそれはマジックマッシュルームの力を借りてのこと。日本に帰ってきてから、一生懸命、もう一度あれを開けようとするんですけど、全然開かないんです。ところが不思議なもので、小説を書こうとしているときだけ、ときどき開くんですよ。それ以外のときはまったく開かない。
(藤原)表現というのは、そういうことだね。

そのきのこはこう思うんです、きのこを好きな私たちが、きのこにのめりこんでしまうのはその訳は・・・その訳は・・・

再び!Twitter はじめました

Twitter をすすめてもらうまま始めましたが、Twitter ってなに?っていまいちよく分からなかったんですが、そのきのこてぬぐいを買って頂いたカウンセリングルームプリメイラの袰岩さんのブログの中でTwitter ってなに?ってことをこんなに素敵に表現されておられるので引用させて頂きます。

時間で輪切りにしているような、そんな感じ。
隣りの数階建てのビルの窓がいくつか見えることってあるじゃない。
それで、上の階の人と下の階の人って、
お互いは見えないんだけれど、隣りのビルにいる私からは
上のビルの人がぼ~っと外を眺めていて、下のビルの人は
せっせと電話に応対しているのが見えてるっていう、
そんな感じ

Twitter はじめてみよっかなぁって思ってしまいますよね?ね?ってことで再び

sonokinoko twitter
※そしてなんとそのきのこてぬぐいの紹介もして頂いてます、ありがとうございます。なんと!田口ランディさんにそのきのこてぬぐいをお土産にしていただいたようなのです、なんと!なんと!田口ランディさんはきのこのすごいエピソードをお持ちなのです、明日は田口ランディさんの登場です!
すごいですほんと!

「裏返し」の流儀

Toadstool
裏返しってことでこんな流儀があるのですって!
茂木健一郎さんの今日のブログより。

お風呂の話をしたいたら、となりにいた佐々木厚さんが、「茂木さんはねえ、旅行で、朝、下着がないことに気付くと、その場で洗うんですよ」と暴露した。「そうして、しぼって、濡れたまま履いてしまうんですよ。」

実際そうである。ぼくは、下着にせよ、靴下にせよ、前の日に着たのをそのまま履くよりは、せっけんでごしごし洗ってしまって、しぼって、そのまま履いてしまうことを好む。

ズボンや靴が少々濡れるが、歩き回っているうちにかわいてくる。そういうと人に驚かれるが、そっちの方が気持ちがいいのである。

そうしたら、白洲信哉の目が光った。

「なんでそんなことするんですか?」と信哉が言う。

「次の朝、履く下着がなかったら、裏返せばいいじゃないですか?」

「ん?!」

ぼくは、相手から思いもかけない言葉がでてきて、絶句した。

「裏返すって・・・それじゃあ、今度は表がキタナイじゃないか。それが、ズボンにとかに移ったりするじゃないか。」

「普通に履いていれば、そんなに汚くないですよ。」

どうも、白洲信哉は、「昨日おふろに入ったから、今日はおふろに入る日じゃない」と言ったり、自分のからだが基本的にきれいなもんだと思っている節がある。

「そうか、裏返すのか。それじゃあ、また次の日下着がなかったら、どうするの?」

「そんなもん、簡単ですよ。また裏返して履けばいいんじゃないですか。」

「でも、そうすると、もとに戻っちゃうよね。」

信哉は黙っている。

私はおかしくなってしまった。ルイス・キャロルの「不思議の国のアリス」で、帽子屋がお茶会をしていて、「汚れたらどうするんだ」とアリスが聞いて、「隣りの席に移る」と帽子屋が言い、「それじゃあ、一周して元の席に戻ったらどうするのか?」とアリスが聞くと、帽子屋が「話題を変えようか」とごまかす。

あのユーモアある会話を思い出した。
 
そういえば、白洲信哉は、アリスが探検する「不思議の国」にいてもおかしくない雰囲気を漂わせているゾ。

ぼくはどうしても確認したくなって、改めて聞いた。

「靴下も同じ?」

「当たり前じゃないですか。裏返して履けばいんですよ。」

うーん。論理明快。しかし、なんだかヘンダ。

白洲信哉の「裏返し」の流儀。

世界は深い。私たちが思っているよりも、ずっとずっと深い。

ふふん~こういうのキノコ的!
裏の裏はただの表だったりして~♪こんなのあったような?

森へ

Roridomyces roridus

読む人の眼は
うごめく文字の森に分け入って行く
読む人の耳は
ページに降るひそやかな雨音を聞く
読む人の口は
なかば開かれ言葉を失い
読む人の指は
気づかずに主人公の腕をつかんでいる
読む人の足は
帰ろうとして物語の迷路に迷い
読む人の心はいつしか見えない地平を越える