チェス


「鏡の国のアリス」は白の歩になったアリスが勝つまでを基盤にしているということで白と黒のチェスが重要なモチーフになります。ボローニャで通訳していただいていたカスターニャきのこ様が相当なチェス愛好家で、これまたチェス好きのご主人の経営のレストランに連れて行ってもらった写真です。

アリスきのこは鏡の国ボローニャを巡る

上の写真2枚は福音館文庫の「不思議の国のアリス」「鏡の国のアリス」より順に載せさせて頂いています。これはジョン・テニエルが描かれたアリスなのですが注目してい欲しいのはアリスの足元が不思議の国では白で、鏡の国ではしましまに変わっているのです。これについてはそのきのこの推測ですが作者のルイス・キャロルはとても深い意味をもたせたのだと思います。当然アリスきのこもしましまの足元のアリスが増殖中です。

Where is forest?

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ねえ、あのなかへはいる道があるんだと思いましょうよ、キティー、鏡がもやみたいにやわらかくて、だからだれでも通れるんだって。あら、びっくりするわガラスが霧みたいになってくわ、らくらくあの中へはいれそうだー

鏡の国のアリス

キノコ最前線 鏡の国のアリス


きのこを好きになって中でも驚いたことは、きのこたち(菌類)たちが土の中で落ち葉や死骸を分解して次の生命に繋ぐ役割をしているということでした。土の中では生と死でさえあべこべの世界が土の中にあるってことは、えーえー鏡の国のアリスのあのあべこべの世界は土の中にあったんだ~!それを知ってからそのきのこにはこんな習慣ができました。
頭の中で鏡(ここポイントです想像上の鏡です。)の中に映った自分を思い浮かべるんです。
鏡の中の世界は右も左も、過去も未来も、表も裏も、全てがあべこべなので、長所は短所に、短所は長所に映ってしまうという訳なんです。フフン~悪くないじゃないですか、いやむしろ素敵じゃないですか私!フフン~短所の多い方ほどおたのしみ頂けるかと・・・

あべこべの世界

Côté verso

夏ぞらのもとにボートはゆれ
夢見るようにもためらっていた、
とある七月のゆうぐれ
身ぢかに三人の子どもは坐り、
かがやくひとみとすなおな耳で
わたしの話に聞きほれていた。
その青ぞらはいまはうすれた。
こだまはたえ、おもいではほろび、
夏はきびしい秋の霜に追われる。
けれどいまもなお、まぼろしのよう
うつつの目にはうかがえぬ空のもと、
アリスはわたしをおとずれてくる。
かがやくひとみとすなおな耳の
あの子どもらも、わたしの話を聞こうとして
身をすりよせてくればよい。
魔法の国で、子どもらは夢を見ながら
眠っている、過ぎ去る日々のかたわらで、
眠っている、ほろび去る夏のかたわらで。
ながれただよいくだりながら
金いろのひかりのなかにためらいながら
いのちとは、夢でなければ、なんなのだろう?