滋賀は長浜のお店(ツル レジェンド)で服を買ったら「もしかしてお好きじゃないかと思って・・・」とある古書店を紹介して下さいました。

043

それがさざなみ古書店だったのです。きのこ文学作家である小川洋子さんの「薬指の標本」と「刺繍する少女」(両方ともハードカバーです!)を購入しました、それでお話させて頂いたらなんと九州より長浜に移住され古書店を開かれたのですって、よくぞ滋賀に来て下さったと、そしてこんな素敵な古書店を開いて下さるなんて!そして店主さんはそのきのこの憧れである川沿いのお家にお住まいなのです。これがまぁ〜素敵なこと素敵なこと。まるでお話の中に迷い込んでしまったような素敵な古書店です。
さざなみ古書店の店主さんのブログはこちらです!順番に読ませて頂くとこれまたお話のような展開です。

試験管は細身で、掌におさまるくらい小さく、口にはコルク栓がしてあった。そのコルクのところに、たぶん標本を依頼した人のものであろう名前と、他に数字やアルファベットをタイプしたシールが貼ってあった。
きのこは全部で三つだった。軸の先まで入れても数ミリくらいの大きさしかなく、かさは楕円形で、真ん中が赤血球のようにくぼんでいた。少しでも試験管を動かすと、それらはぶつかり合いながら、気ままに上下した。「薬指の標本」より